修繕時期の目安 TIME OF MENDING
屋上・ベランダ防水耐用年数
≪耐用年数に関する参考指針≫
耐用年数は、建物の立地条件や防水工法・仕様、気象条件等の諸条件によって相違が出てきますので、一様に工法毎に規定するのは困難ですが、ある程度の目安は考えられています。
防水層の寿命を検討する際の指針として、通称:総プロ(旧建設省が主体となって構成された総合技術開発プロジェクト)によって作成された「建築防水の耐久性向上技術」の中の「防水層の標準耐用年数」では、アスファルト防水押えコンクリート仕上げの場合は17年、露出アスファルト防水の場合は13年、シート防水(塩ビシート、ゴムシート)の場合は13年、ウレタン塗膜防水の場合は10年と示されています。
改修を実施する際は、劣化状況が部分的なものであって補修程度で対処できるものか、全体的な劣化で全面の防水改修工事が必要なのかは、現地の条件や状況、経年数によって変わりますので、劣化調査を行い判断することが望ましいです。
改修の工法には、既存の押えコンクリートや防水層を全て撤去する「撤去工法」と既存の上から改修する「かぶせ工法」に大きく2種類に分かれます。 前者の「撤去工法」は費用、工期等がかかりますが新築時と同程度に戻すことが可能です。後者の「かぶせ工法」は既存の仕様、状況等により下地調整が変わりますが「撤去工法」と比較し一般的に費用、工期はかかりませんので昨今では「かぶせ工法」が多く採用されています。